着物の右前・左前をスッキリ解決!

夏と言えば「ゆかた」の季節ですが、いざゆかたを着ようとして悩むのが、右前・左前どっち?ですよね。

ゆかたも含めて着物は、布を断つ時に、すでに着る状態を考えて柄合わせを行います。ですから着る時に逆に着てしまうと柄が小さかったり、少なかったりして残念な事になってしまいます。今年はぜひ素敵にゆかたを着て頂きたいと思います。

まず、自分でゆかたを着る時は、初めに左手で襟の延長線上にある角(襟先)を左手で持ちます、次に右手で襟の延長線上の角(襟先)を右手で持ちます。初めに右手から先に着物を身体に巻きます、次に左手の着物を身体に巻きます。これでOKです。この着方は、自分を中心と考えて、右側の着物が左側の着物より前に身体に巻かれるから、右前と判断します。

次に、誰かに着付けをする時は、着付ける人から見て、右側の着物(右手に持った着物)が、左側の着物(左手に持った着物)よりも外側(重ねた時に上)になるようにします。これが右前の解釈です。

最後になりますが、そもそも着物を仕立てる初めの段階で、着物の左側の前身頃の事を「上前」と呼び、右側の前身頃の事を「下前」と呼びます。この段階で、着物を身につけた時に左側にある着物が上で右側にある着物が下になる事が決まっているのです。

着物を日常着としていた頃は、右利きがあたりまえと考えられていた為、お財布など大切な物を、右手で懐中に入れやすい用に着ていたのです。

「左前」は死装束と言われますが、これには諸説あるので、どれが正しいのかは判断の難しい所です。私としては、人は死ぬとあの世に行きます、あの世はこの世と反対側になります。その為着物の着方もこの世と反対に着せるのだと言う説が、納得できました。

これで今年のゆかたは完璧ですね!あなたの素敵なゆかた姿に、彼は目が離せなくなりますよ!